シンスプリント

シンスプリントとは?

 シンスプリントとは、脛骨の内側、下から3分の1の部位に起こる脛の痛みを指し、脛骨過労性骨膜炎とも呼ばれます。 シンスプリントは、ランニング競技や跳躍競技で痛めることが多い障害です。

また、一定量以上の運動量をこなせる体力と筋力が備わりつつある成長期にも発症しやすい傾向があります。足の底のアーチが少ない偏平足の人や急に走り始めた方などもシンスプリントになりやすい危険性があります。

原因と病態

 脛の骨が痛い、骨がきしむと感じるため、痛みの原因が骨にあると思われがちです。しかし、実際は脛にはヒラメ筋や腓腹筋、前脛骨筋など様々な筋肉が付着しており、これらの筋肉が収縮した時に脛骨の骨膜を刺激し、炎症を引き起こすと考えられています。骨膜は骨の表面にあり、そこに筋肉が繋がっているため、筋肉の過度な緊張によって患部にストレスがかかり痛みを発生させます。

 シンスプリントの症状が軽いうちは痛みを感じても、普段の生活では落ち着いているため、痛みを我慢してそのまま運動を続ける方もいますが、次第に脛骨に沿ってうずくような鈍痛を感じ始めます。そして、症状が進むにつれ不快感が強まり、運動している最中も鈍痛が持続します。ひどくなると、日常的な動作でも鈍痛を感じるようになります。

一般的な治療

 シンスプリントの治療は、炎症などの痛みがおさまるまで運動を休み、治療に専念するのが一般的です。一時的な炎症緩和だけであれば数日治療をするだけでも楽になりますが、シンスプリントは今まで通りの運動を続ける限り何度も再発するため、治療期間は1~2ヶ月以上と長期に渡ります。 

シンスプリントはそのまま運動を続けると、場合によっては疲労骨折に繋がる可能性もあるため、マッサージやテーピングで長期間の治療を続けている場合は特に注意が必要です。