足底腱膜炎

足底腱膜炎とは?

 足底腱膜炎とは、簡単に言うと足の裏が痛くなってしまう障害で、捻挫や肉離れ、膝痛、野球肘といったスポーツ障害の仲間です。多くのスポーツ障害と同じように、この足底腱膜炎も足底部のオーバーユースが原因で発症しやすくなります。

 足の裏の痛みが足底腱膜炎の主な症状ですが、多くの場合、動き始めの第一歩を踏み出した時に痛みを感じます。朝起きて布団やベッドから起き上がろうとした時、電車やバス、デスクなどに座り続けた後に立ち上がった時などに、電気が走るような痛みを感じます。

また、地面に足が着く瞬間や離れる瞬間に痛み出したり、立ちっぱなしで次第に痛くなったり、スポーツをしたり走ったりして足裏が痛む方もおられます。

原因と病態

 足の裏には土踏まずがありアーチ状の構造をしています。そのアーチを支えているのが、踵から足の指の付け根まで伸びている足底腱膜です。このアーチ構造により歩いたりジャンプした時に、足の裏にかかる衝撃を吸収しています。

しかし、スポーツや立ち仕事などで足部に負担をかけると、足底腱膜に繰り返し引きのばされる刺激がかかり、そのストレスにより炎症が起こりやすくなり足底腱膜炎を引き起こしてしまいます。

また、偏平足になると足のアーチが落ち足底腱膜が伸びきった状態になるため、歩いたりジャンプしたりした時の衝撃が直接足底腱膜にかかり、足底腱膜炎が起こりやすくなると考えられています。

一般的な治療

 多くの整体、治療院では痛みの発生している箇所に対して、温めてマッサージなどを行って足底を柔らかくほぐそうとしますが、炎症を起こして熱がある場合には、冷やして炎症を抑えるようにするのが一般的な治療法となります。

 オーバーユースが原因となる障害のほとんどが安静にすることが大切ですが、足を使わずに生活するのはほぼ不可能なため、治療期間が長くなると考えられます。1年以上かかることも少なくなく、3年以上かかることもあるとされています。