超音波観察装置

超音波観察装置について 

当院では、最新の超音波観察装置を導入しています。

超音波観察装置ってなに?

超音波という言葉自体あまり聞き馴れていないかもしません。
コウモリやイルカが超音波によって会話をしたり位置を探ったりすることが知られています。また、超音波エコー検査というと妊婦健診で赤ちゃんの画像をみることに使うイメージがあると思います。
もちろんそういった使い方もされていますが、最近は運動器の臨床の現場で使用されることが多くなってきています。

超音波観察はプローブと呼ばれる端子から超音波を発生させ、組織に当てて跳ね返ってきた超音波を画像処理して画面で見ることができるようにするという装置です。
例えば骨であれば硬い組織なので超音波が跳ね返りやすくなります。筋肉であれば水分量が多く柔らかいので超音波の跳ね返りは骨に比べて少なくなります。
そういう跳ね返りの差を画像処理して画面表示することによって、どの組織なのかを判別します。

運動器に対して使用する際は、骨・軟骨・靭帯・腱・筋肉・筋膜などの軟部組織の観察を行います。
近年超音波観察装置の画像処理能力が急速に向上し、リアルタイムに組織の損傷度合、動態の観察が可能になりました。

 部位  有用性
■骨   骨折の有無の判断
■軟骨  成長期の離断性骨軟骨炎などの軟骨障害の早期発見
■靭帯  肘の内側側副靭帯のゆるみなど
■腱   アキレス腱障害で起こる腱の肥厚や滑走具合を観察できる
■筋肉  肉離れの際にどの筋肉がどのくらい損傷しているかの判断
■筋膜  筋肉を動かした際の筋膜の滑走具合や張りの具合を見ることができる

もちろん超音波観察でわからないこともあります。CTやレントゲン、MRIのほうがいい場合もあります。
ただ、エコーはMRIの分解能0.6mmを超え、0.2mmまで進歩し、MRIでわからないところもエコーでわかったりすることも事実です。

超音波観察装置って何がいいの?

★リアルタイムに組織の状態を知ることができる
病院でレントゲンやMRI画像をご覧になったことがあると思います。
それはいわゆる写真と同じ静止画です。
超音波観察は静止画ではなく、リアルタイムに画面に組織が表示され、動かしながら観察することができます。
動かしながら観察することができるので、スポーツ障害や運動療法と非常に相性が良いのです。

★人体に無害である。
レントゲンやCTは放射線を体に照射しますが、超音波観察装置は人体に放射線を照射しません。
超音波は不可聴音なので音も聞こえませんし、痛くもありません。
体に悪影響がないので小さなお子様や妊娠中の方、高血圧の方でも安心してご使用いただくことができます。
また、人体に無害なので、繰り返し使用して経過を観察することができます。

★簡易に検査を受けることができる。
画像検査というと大掛かりな装置をイメージされると思いますが、当院の超音波観察装置は運動器の臨床の現場で使いやすいような最新の機種になっております。
非常にコンパクトでベッドサイドで簡易に検査を行うことができます。
トレーナー活動の際に現場に持っていき、その場で検査できるのでスポーツに携わるトレーナーの大きな味方となります。
検査自体も何時間も時間がかかるということはありません。
基本的には数分から十数分で終わります。
患者様がご自分の組織の画面をリアルタイムに確認することができるので、目で見て視覚的に状態を理解することができます。

超音波観察装置をどう使うの?

超音波観察装置を使ったからといってケガがよくなるわけではありません。
あくまで施術の判断材料の一つになります。
当院では問診・検査を大切にしており、きちんと臨床所見をとった上で、超音波観察装置を使うことにより、よりしっかりとした病態の把握をすることが可能になります。
特にスポーツでの故障だと原因がはっきりせずになんとなくマッサージをしてほぐしているだけではなかなかよくはなってきません。
そこにはきちんとした病態の把握と施術方針が必須となります。
スポーツ復帰を考える際も、超音波観察で組織の回復具合を確認することで予後の判断をきちんとすることができます。
ただなんとなく痛みがおさまってきてるから復帰しようとするとまだ組織が回復しておらず再受傷したり、長引くことにつながります。
復帰するにしても明確な理由を持って復帰することで目標も立ちやすくなり、モチベーションの維持にもなります。
また、離断性骨軟骨炎など成長期特有の疾患を早期に見つけることによって症状の予防になったり、競技生活をより長く続けられることにつながります。
当院はスポーツ障害・外傷の施術が得意な整骨院です。
なかなかよくならない症状や、マッサージだけでは難しい症状も対応しております。
小さいころの無理な練習や過度な練習によって故障し、選手生命を絶たれないように、症状がなくても年に数回は体のチェックを行うことをお勧め致します。
超音波観察装置にて検査を行うことにより、怪我の予防や早期発見につながります。
好きな運動を長く続けられるようにしましょう。