寝違えとは?
寝違えとは、急性疼痛により頸椎や肩甲骨の運動性が制限された状態をいいます。「寝違え」という医学用語はありませんが、「急性項部痛」「頚部捻挫」などの負傷名がつけられます。
頸部はそもそも可動域が大きく、その支持組織が相対的に弱い為、頸部捻挫を起こし易いものです。また、頸部捻挫により頸部をはじめ、肩部、背部あるいは上肢にいたるまで、疼痛やシビレ感などを伴うことが少なくないので、注意を要する負傷であるといえます。
原因と病態
不自然な姿勢で眠り続け、違和感を覚えれば普通は目が覚めたり、あるいは眠ったままでも姿勢を変えるなどしますが、疲労や睡眠不足、または泥酔状態であったりすると、長い時間不自然な姿勢のままで寝てしまい痛みが出ます。また、窮屈なソファーで寝たり、椅子に座ったまま無理な姿勢で寝たりしたときなどに起こります。寝違えは30~40歳代に多くみられます。 また、頸椎の退行性変化を基盤として起こる場合や炎症性の疼痛による場合もあります。
寝違えの一般的な症状としては、頸椎の運動制限はあらゆる方向にみられますが、とくに捻転や側屈が制限されることが多い実態にあります。疼痛は僧坊筋、菱形筋、胸鎖乳突筋、肩甲上神経部などにみられ、これらの圧痛部に小指頭大のしこりを触れることもあります。さらに頸部から両側肩甲間部にまで、疼痛が放散することも少なくありません。
一般的な治療
消炎鎮痛剤や筋弛緩剤・芍薬甘草湯(漢方薬)の内服、パップ剤貼付、電気刺激やレーザ照射による鎮痛処置、局所注射、ブロックなどです。また首用カラーをつけ頚椎を固定することも効果があります。
また、痛む部位を冷やす、逆に温熱を加える、手技療法や物理療法を組み合わせたりして治療を行うことも効果的です。必要に応じて牽引療法や軽い頸部・肩甲帯の運動指導も行います。